■ メニエール病の治療法 (メニエル症候群) |
メニエール病の治療法のメインは薬物を使用した内耳の水腫(水ぶくれ)に対する対症療法となり、主に利尿剤を投与することにより水腫の改善を期待します。
また、場合によっては手術が行われることもあります。 |
■ 薬物療法 |
薬物によるメニエール病の治療は主に症状に対する対症療法となります。
水腫に対しては利尿剤が処方されますがそれ以外にも、めまいや吐き気、動悸や冷や汗などの自律神経症状や、同時に起こる不安感を解消するために抗ヒスタミン剤や安定剤(・ジアゼパム、ブロマゼパムなど)、鎮暈剤(炭酸水素ナトリウム注、メシル酸ベタヒスチンなど)、制吐剤(塩酸メトクロプラミド、ドンペリドンなど)、自律神経用剤(トフィソパム、ガンマーオリザノールなど)、脳循環改善剤(ニセルゴリン、酒石酸イフェンプロジルなど)、末梢循環改善剤(ビタミンB12)などが使用される場合もあります。
薬物はあくまでも症状を抑えるためだけで原因の除去にはならないのですが、メニエル病はストレスが大きな原因の一つであるとも考えられているので、薬で症状を抑えることによってストレスが軽減できれば、メニエル症候群の症状も改善するという考えのもと処方されます。 |
■ 手術 |
薬物療法が奏功しない場合は、外科的手術が行われる場合もあります。
メニエール病の手術は大きく分けて2つあります。
■ 内リンパ嚢開放術
内リンパ水腫となっている嚢に外科的に穴を開け、中に溜まっている水を出して嚢を縮小させることを目的として行われます。(つまり、水ぶくれの中の水を出すということです)
■ 前庭神経術
めまいの改善を目的として行われる手術で、平衡感覚を司っている前庭神経を切断する方法です。
これらの手術は全てのメニエール病患者で行われるわけではなく、大体全患者の中で手術まで必要になるのは約10%くらいです。
また、手術を行うとめまいの改善は期待できますが、難聴や耳鳴りの改善はあまり期待できず、時に再発することもありますので、適用に際しては事前に担当の医師と十分に相談した上で決める必要があります。 |
当サイトは情報の正確性には細心の注意を払っておりますが、医療に関する情報は全ての人に一様に当てはまるわけではない極めて個別性の高い情報を含んでおります。
そのため、当サイトの情報はあくまでも参考程度に留め、実際の治療・対応についてはしかるべき病院・医療機関を受診されますようお願いいたします。 |
|